ファンタジーベースボールとは

ファンタジー・ベースボール。名前を聞いただけでは、まるでイメージすら湧いてこないでしょうが、簡単に言ってしまえば、野球をインタラクティブに楽しんでしまおうというバーチャルリアリティゲームです。正直な話、日本のファンにはまだまだ馴染みが薄いでしょう。しかし、本場のアメリカでは数百万人の人々が既にこのゲームのとりこになっています。その人気度は、大手スポーツメディアがそれぞれ独自のファンタジー・ベースボールを運営しているという事、そして専門のテレビ局、雑誌、ウェブサイトまであるという事からも明らかでしょう。つまり、アメリカの野球ファンにとって、野球観戦とファンタジー・ベースボールは切っても切れない存在である言っても過言ではありません。

ファンタジースポーツにて良い成績を収める為には、各選手の成績、対戦チーム選手の成績等、様々なデータを収集・分析する事が必須です。その為、本場のアメリカでは医師、弁護士、一流企業の社員など頭脳労働者の趣味として認知されています。

以下、ゲームの流れを簡単に説明しましょう。

開幕前

好きな選手を選んで自分だけのチームを作ります。チームを構成する選手は、ピッチャー、キャッチャー、一塁手、二塁手等。つまり、実在の球団を作る事と何ら変わりはありません。唯一違うのは、メッツのマイク・ビアザ、ブレーブスのチッパー・ジョーンズ、ヤンキースのデレク・ジェター等、異なるリーグ、異なるチームに所属する選手を自分のチームに加える事ができるという点です。

単純に考えれば、上記の様な選手を揃えればベストチームができそうですが、そうは問屋が卸しません。サラリー・キャップ制度を導入しているファンタジー・ベースボールが数多くあり、有名選手ばかり掻き集めることはできないようになっています。そこで鍵となってくるのは、いかにブレーク寸前の年俸の安い選手を探してくるかという事です。

シーズン中

選んだ選手たちが、実際の試合でどれだけ活躍したか、その個人成績に応じてポイントを獲得し、チームの総得点を他の参加者達と競います。例えば、FSJ主催のゲームでは、打率、本塁打数、防御率等の投打計10項目における選手の成績が、毎週各チームのポイントとして加算されていく仕組になっています。

また、シーズンを通して、自分のチームに登録している選手が故障したり、不調な場合は他の選手と交代する事が可能です。その為、シーズン中は新聞、ニュース、インターネットをこまめにチェックして自分のチームの選手のコンディションを把握し、もし選手がチームに貢献していないようだったら、他の選手と変更する事が大切です。

シーズン終了

シーズンが終了すると供に、ファンタジー・ベースボールも幕を閉じます。シーズン終了時に上位入賞者に豪華賞品を贈呈するファンタジー・ベースボールも、本場アメリカには多数あります。野球観戦がより楽しくなる上に、賞品を獲得できるチャンスまであるなんて、一石二鳥とはまさにファンタジー・ベースボールの事でしょう。つまり従来野球シーズンが開幕しても、あくまでも一ファンとして観戦する・応援するといった受け身的な立場でしか楽しめなかったはずでしょう。しかし、ファンタジー・ベースボールをプレーすると、オーナーとして選手構成を決定する、監督として日々のチーム管理、またデータの収集・分析するといった具合に、実際に野球に参加し、体験する事が可能になります。